WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE
「WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE」のジャズピアノ
お手本動画とコード譜で演奏方法を解説
ジャズピアノのお手本
演奏:筆者(jpinfo/Midnight Jazz Piano)
コード譜
|AmAmM7|Am7Am6|F Em |E♭ A7 |
|Dm Dm7|Bm7E7 |Am |Bm7E7 |
|AmAmM7|Am7Am6|F Em |E♭ A7 |
|Dm Dm7|Bm7E7 |A |F♯7 |
|B7 E7 |AM7F♯7|Bm7E7 |A |
|A♭mD♭7|G♭ |Gm C7 |F E7 |
|AmAmM7|Am7Am6|F Em |E♭ A7 |
|Dm Dm7|Bm7E7 |Am |Am |
作曲
Michel Legrand
小節数
32小節
筆者の演奏のポイント(一般向け)
「WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE」は映画の主題歌として作曲されました。今ではジャズの定番曲として定着しています。
1~8小節目のAメロディーは同じようなフレーズが繰り返されながら、音程が少しずつ下がっていきます。17~24小節も同様に、同じフレーズが繰り返されながらも、全体的に低音域に下がります。音の間隔が大きく、同じフレーズが繰り返される曲は、ゆったりした雰囲気になります。それがマイナーの暗い曲調によって、この曲の特徴とする独特の雰囲気が演出されています。相対的に、Bメロディーの明るい調子が際立って聴こえます。タイトルの通り、今後の人生における心配と希望の両方が感じられるような深みのある曲です。
筆者の演奏では、暗い部分と明るい部分の対比を際立たせるために、1~2小節目の部分ではマイナーコードを強く弾いて暗さを強調しています。一方で、Bメロディーに移る直前の15小節目のメジャーコードを強調して弾くことによって、曲の明暗をはっきりさせることができます。
筆者のアレンジ方法の解説(上級者向け)
続いて、筆者のアレンジ方法を解説していきます。「WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE」の独特の雰囲気を出している特徴的なコード進行として、1~8小節目が挙げられます。ゆったりとしながら音程が下がっていくことによって、暗い深みのある曲調が生まれているのです。
その特徴を際立たせるために、筆者は音程の下がりを強調できるようにアレンジしているのです。
|AmAmM7|Am7Am6|F Em |E♭ A7 |
|Dm Dm7|Bm7E7 |Am |Bm7E7 |
具体的には、クリシェと呼ばれる半音進行を強調する弾き方を活用しています。1~4小節目では「A」→「A♭」→「G」→「G♭」→「F」→「E」→「E♭」という半音進行を左手のバッキングで強調して弾いています。この時、「A」がベース音であることを印象付けるために、1小節目のベースを大きく弾くのがポイントです。続いて、5~7小節目では「C」→「B」→「B♭」→「A」という半音進行のクリシェを強調しています。
クリシェに使う音はコードトーンやテンションノートを用いれば、違和感なく使えます。曲の特徴をつかみ、適切に用いれば曲の魅力をより引き立てることができるでしょう。
筆者の演奏について
本記事の「WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE」の演奏は本ブログ「ジャズピアノペディア」とYouTubeチャンネル「Midnight Jazz Piano」を運営する筆者の演奏です。筆者は、アドリブソロ無しのジャズピアノ演奏でジャズの曲そのものの魅力を伝える活動をしています。多くのジャズピアニストがテーマだけの演奏をアルバムに収めているように、ジャズの曲はテーマだけでも十分魅力的なのです。これらの動画によってジャズを好きになってもらえると嬉しいです。また、演奏の解説がジャズピアノに興味を持つ方々のスキルアップの一助となれば幸いです。
他の曲の記事を見てみたい方は「ジャズスタンダード」をご覧ください。
最後まで「WHAT ARE YOU DOING FOR THE REST OF YOUR LIFE」をご覧いただき、ありがとうございました。